ごあいさつ

全国CIDPサポートグループからのご挨拶

「全国CIDPサポートグループ」は2006年に患者と家族により創立した、CIDP(慢性炎症性脱髄性多発神経炎)とその類縁疾患(多巣性運動ニューロパチー⦅MMN⦆、抗MAGニューロパチー、自己免疫性ノドパチー)の患者会です。

私たちの「全国CIDPサポートグループ」は、2003年頃から、インターネット上のHPやブログを中心に患者同士のネットワークが生まれ、2006年4月2日、13名の患者と家族が全国から集い当会が発足しました。同年8月には、総会を開催して定款を定め、患者会としての体制の整備に努めてまいりました。 サポートグループという名称は、誰かボランティアの人が患者を支えるという意味ではなく、患者同士支えあって互いに励まし合っていくという思いを込め、命名しました。

この病気は、長い間、東京都と埼玉県以外では治療費の公費負担の対象とされていませんでしたので、私たちは、この病気を国の特定疾患に認定し、公費負担の対象にしてくださるよう、厚生労働省や議員に要望活動を続けてまいりましたが、念願が叶い、2009年10月に国の特定疾患(現在は指定難病)として認定されました。

2021年の厚労省の難治性疾患政策研究事業「神経免疫疾患領域における難病の医療水準と患者のQOL向上に資する研究班(神経免疫班)」による全国疫学調査により、CIDPの全国推定患者数は4,180人、MMNは507人でした。有病率は人口10万人に対し、CIDPは3.3人、MMNは0.4人でした。大変稀少な病気であり、かつ、個々の病状が多様であるため診断も難しく、確定診断と正しい治療が早期になされないことも多いというのが実態です。サポートグループの患者実態調査(2017)では、CIDP発症から、確定診断されるまでに平均9ヶ月かかっており、多くの患者が、1つの病院で確定診断できず、確定診断までに3ヵ所以上の医療機関を渡り歩いた…という調査結果があります。私たちはCIDPに関する研究の進展、根治療法の確立を求めています。

そのために当サポートグループでは、全国に散在する稀少な患者のネットワークを構築して交流を深めるとともに、本疾患に関する医療と福祉の向上を目指し各種機関と連携しながら、医療情報の提供・配布事業、相談支援事業、要望活動等を行っていきたいと思っています。 より信頼度の高い患者団体として社会的に認知していただけるよう、今後も地道に努力していく所存ですので、この患者会をどうか温かく長い目でご支援ご協力頂ければ幸甚です。

2025年3月記